少し前になりますが、大阪の国立国際美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への旅」展に行ってきました。



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気分は「クリムト展」で盛り上がっての「ウィーン・モダン」展。
クリムトの時代背景やクリムトを生み出したウィーンをもっと知りたくなってのタイミングだったので観ていても本当に楽しめました!

それにしても艶やかなウィーン。
なぜあんなにも艶やかなのかがわかった気がする美術展です。

クリムトやシーレと同時期に19世紀末から20世紀初頭にかけて花開いた芸術家たちと建築家や音楽家。彼らの美しい仕事をウィーンの歴史の変遷とともにみていくと、芸術はやっぱりその時代の政治や社会の動きが密接に関わっていて、そこももっと勉強しないとなって思いました。

女帝マリア・テレジアや皇后エリーザベト、ハプスブルグ家の栄光から終焉、そして路面電車や地下鉄が発展し、建築家オットー・ヴァーグナーがウィーンの都市デザインを計画した時代を4章に分けて追いかける今回の美術展。

クリムトが愛した女性を描いた「エミーリエ・フレーゲの肖像」は、結婚はしなかったけど本当に愛していたんだろうなと感じるくらいに凛とした美しいエミーリエ。
観ているこちらがドキドキするほど素敵でした。



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この作品だけ撮影可です。


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シーレ「ひまわり」ははじめに観たときその魅力がわからなかったけど、あとになって思い出すのはこの作品でした。
何か引っかかるものを残す絵です。
ゴッホのように美しく咲き誇る生命力溢れるひまわりではなくて、大地に立ったまま立ち枯れている、いわば死を連想させるひまわり。
 縦に長いカンヴァスは浮世絵の影響といわれていますがおしゃれです!





あと興味深かったのは「ウィーンのフリーメイソンのロッジ」
その集会の絵の中にはモーツアルトが描かれていて、モーツアルトがフリーメイソンのための曲を残しているのもおもしろいですね。
小さな絵ですが結構ツボです。



モーツァルト:フリーメーソンのための音楽
シュライアー(ペーター)
ユニバーサル ミュージック
2016-03-16




艶やかだけじゃないこの時代のウィーン。
近代に近づく時代って日本もですがおもしろい。

好きです。